歯周病治療

歯周病チェックリスト

次の質問のうちあなたは、いくつあてはまりますか?

歯周病 □ 歯を磨くと出血することがある。
□ 歯と歯の間によく食べ物がはさまる。
□ 朝起きた時、口のなかがネバついたり、いやな味がする。
□ 歯肉がむず痒い感じがする。
□ 鏡でみると、以前より歯が長くなったように感じる。
□ 歯が、以前よりグラグラと揺れる感じがする。
□ 親しい人から口臭がすると言われることがある。
□ 冷たいものがしみるようになってきた。
□ たばこを吸う。
□ 両親のどちらかが50歳以前ごろから入れ歯を使用している。

以上のうち、4つ以上に該当すれば一度かかりつけの歯科医院にご相談ください。



歯周病ってどんな病気?

大きく分けてまず、歯肉炎と歯周炎に分けることができます。歯肉炎は、口腔内の清掃性の悪い状態がつづくと5歳前後の小児でも発症します。この状態では下部組織である歯槽骨(歯槽突起)には、何ら影響のない状態を言います。

これは、毎日の歯磨きをしっかりすれば通常は1週間程度で改善されてきます。ほんとうに恐ろしいのが、歯周炎!いわゆる昔で言う歯槽膿漏のことです。この状態になると歯磨きだけでは治りません。

歯周炎は、多因子性疾患です。発症メカニズムは、歯周局所における細菌やバイオフィルムといわれる種々の歯周病原性細菌が重なり合って形成された 膜状の細菌層が引き金となって人体の免疫応答が惹起され、宿主(人体)の炎症反応の結果として歯周組織の破壊が起こると考えられています。

人によって、疾患活動性(歯周炎が成立している状態において将来的な歯周炎の悪化、進行を予測するもの)や 疾患感受性(歯周組織が健康な状態から歯周炎が発症(再発)する可能性の高さを予測するもの)が異なりますが、 特にこの疾患感受性は、後天的因子、環境因子、加齢、そして遺伝的因子によって左右されます。

歯周病

・39歳 男性

・診断名:侵襲(しんしゅう)性歯周炎

長年に亘り歯周病罹患後放置されていたため、全顎に及ぶ著しい骨欠損象が認められます。

歯周病原生細菌検査の結果 Aa、Pg、Tf、それぞれの病原性細菌が検出され、特にAa菌、Pg菌に感染していることから、 このような骨欠損状態に陥ったと考えられます。


歯周病の症状

初期症状
硬いものが、噛みづらくなったり、歯磨きの時に出血したり、起床時に、口の中がネバついたりします。

中間期症状
以前と比べると歯肉がやせて、歯と歯の間に三角形の隙間が開いてきたりします。その結果、知覚過敏といわれる状態になり特に、冷たいものがしみるようになります。食物がつまりやすくなり、歯磨きが難しくなります。

進行期症状
この時期になると、咬合性外傷といわれる状態に陥ることもあり、初期に比べてかなり歯が揺れだし、以前噛めたものが噛みづらくなり、食生活にも変化をきたします。また歯肉溝から膿がでたり、歯肉が腫れたり、味覚にも影響を及ぼします。無論、放置すれば大きく顎骨の形態が変化し、やがて歯牙は自然脱落してしまいます。


歯周炎と生活習慣

歯周炎は生活習慣のなかで特に、喫煙、ストレス、不規則な生活や食生活などが、その発症や進行速度に影響を及ぼしています。

喫煙と歯周炎
喫煙者における歯周炎の臨床的特徴は、非喫煙者に比べて歯肉表面の炎症が軽度でも、アタッチメントロス(歯周靭帯線維の付着が壊された状態)や歯槽骨吸収が著しいことです。 つまり喫煙者の場合、臨床的所見が喫煙によって隠されてしまうことで、喫煙者本人が病状を把握しづらいことが病状進行に拍車をかけていると言えます。

喫煙者における歯周炎発症と進行の作用機序は、
a. 生体防御作用を有する多形核白血球の機能低下。
b. 歯周組織の毛細血管に作用して、局所的な循環障害を引き起こすことが実証されています。

ストレスと歯周炎
社会的、心理的ストレスも歯周炎の発症、進行に関与していることが疫学的に示されています。歯周治療に対して反応が悪い歯周炎罹患者や慢性歯周炎においても、心理的、社会的ストレスが関係していることが報告されています。これは自律神経作用物質が分泌され、これらの物質が免疫応答細胞(多形核白血球・マクロファージ・リンパ球など)に作用し、歯周病原性細菌に対しての免疫力を低下させることが示唆されています。


咬合性外傷ってなに?

歯周炎が進行するにしたがって歯の位置移動が起こり、上下の歯牙の接触に変化をきたしてきます。 特に問題となることは歯が自然挺出することで早期の歯牙接触が起こり、このことがその歯牙にとっては大きな歯周組織の破壊力となり、歯周炎の進行が助長されてしまうことです。

このような状態を外傷性の咬合と呼び、その歯牙に対する外傷力を咬合性外傷と呼んでいます。 日常臨床でよく遭遇するのが前歯の隣接歯との接触がなくなり隙間が開いてきている状態で、この状態がまさしくその歯牙に対して咬合性の外傷力が働いていることになります。

このことは、単独歯にも起こりますし、複数歯にも起こり得ます。 大切なことは、炎症、咬合の双方の観点から診断しアプローチをしていくことです。


歯周炎と糖尿病

我が国における糖尿病患者は、2002年厚労省の糖尿病実態調査によると糖尿病患者は、740万人、糖尿病予備軍の人は880万人と推定されています。 糖尿病患者の歯周病発症率が高いことから、歯周病は腎症・網膜症・神経症・脳梗塞・心筋梗塞に続く6番目の合併症であると考えられます。

特に、糖尿病の90%以上を占める2型糖尿病患者は歯周病との係わりも深く、そうでない人と比較して、歯周病の発症率が約2,6倍高く、アタッチメントロスで2,8倍以上、歯槽骨吸収で3,4倍以上進行していることが米国のピマインディアンを対象とした研究から明らかになりました。

また、肥満が歯周病の重症度と密接に関係することも示唆され、肥満に関連したTNF-αといった脂肪細胞から分泌される生理活性物質やインシュリン抵抗性の問題が作用することで糖尿病患者の歯周病を、より重症化していることが考えられています。


歯周炎とアテローム性動脈硬化症

呼吸器感染症を起こす、Chlamydia pneumonia, や
胃に感染する Helicobacter pylori,Human cytomegalovirus, Herpes simplexvirus、
歯周病原性細菌の Porphyromonas ginngivalis(pg)
などが、アテローム性動脈硬化症の特異的病原性微生物として挙げられている。

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