歯周組織再生治療

歯周組織再生治療

当クリニックでは、EMD(エムドゲイン・ゲル)及び、Gem21S(血小板由来成長因子基質)を用いた歯周組織再生治療を実施しています。
基本的歯周組織再生の原理に則った手術(根面デブライドメントと不良肉芽の徹底除去)を行い、尚且つその環境下で、上記のいずれかの薬剤を応用し生物学的歯周組織誘導再生療法、特に、歯槽骨の誘導再生を行っています。

エムドゲインゲルについて

エムドゲインゲルは、スウェーデンのビオラ社で開発された動物由来(幼弱ブタ)の歯胚組織を使用した歯周組織再生用材料です。主成分は、エナメルマトリックスデリバティブと言って、子供の頃、歯が生えてくる時に重要な働きをするタンパク質の一種です。

現在の科学水準に基づいた安全性、信用度の高い薬剤で、2009年3月現在、世界44カ国で使用されております。

当クリニックは、国内で開催されたエムドゲイン認定講習会(平成11年、18年)の認定クリニックです。200余例をこえる手術実績があります。

エムドゲインの作用機序

術後歯肉弁を縫合するとその直後から歯周組織の治癒が始まります。エムドゲイン塗布後にどのような治癒過程を取るのかは、Dr,Heijiによって、作用機序の仮説が報告されています。

  1. 凝集と溶解
  2. 誘引
  3. 付着と増殖
  4. 分化
  5. 上皮の下方増殖阻止
  6. 歯槽骨の形成

以上の6つの機序によって歯周組織再生がおこると考えられています。
歯周外科手術とエムドゲインゲルの塗布

Gem21Sについて

生物活性タンパク質(高純度組み換えヒト血小板由来成長因子rh-PDGF-BB)を骨伝導性気基質(β-リン酸三カルシウムβーTCP)と組み合わせた再生医療の原理を用いて、Gem21S成長因子増強基質が開発された。完全合成移植システムは、分子レベルで事象のカスケードを誘発することで、創傷治癒を刺激するように設計されている。その結果、骨および歯周組織の再生を促進する三次元的生体適合材料です。

PDGF(天然創傷治癒タンパク質)

PDGFは体内に存在する主な成長因子の一つで、医学分野では創傷治癒剤として安全性および有効性が十分に確立しています。周囲の基質内に細胞を動員し、刺激することによって効果を発揮する。広範なINVITORO試験および動物試験により、骨および歯周靭帯由来細胞に対するPDGFの強力な走化(有効細胞遊走)作用、分裂促進(増殖)作用が立証されています。